国は、後期高齢者が2000万人を超える2025年までに、できる限り住み慣れた地域で、人生の最期まで尊厳をもって自分らしい生活を送ることができる社会の実現に向けて、介護・医療・住まい・生活支援・介護予防が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」構築を目指しています。
厚生労働省の地域包括ケアシステムとは・「高齢者が元気に生活を続けられるまちづくり」の新しい提案をし、その中で大学が貢献できることを導出します。
・新しい形のモデルを導出することを目的に、2回のワークショップを開催します。また、ワークショップで得られた新た
なアイデア、コンセプトを具体化するためにラピッドプロトタイピングとテストを実施します。
・「聞き書き」を事業に置き、高齢者が「どう生きたいか」の潜在的ニーズの発掘を行い、積極的に当事者の声を取り入
れます。
事業は、【コアメンバーによる対話】【ワークショップ】【聞き書き】を中心にして進められます。
私たちの「聞き書き」活動は、「お年寄りの語りを聞き、それをその人の語り言葉で書き、一冊の本にして、差し上げ残していく」活動です。残された「聞き書き本」を読むとき、読む人のなかに、語り手が蘇るようなものを残していきたいと思っています。
聞き書きには、三つの力がある。
(1)家族や地域に物語(市井の歴史)が文字で残っていく。
(2)語り手は、語ることで「自分にも役割がある」と思い、生きる力を得る。
(3)聞き手は、往きぬく知恵や工夫、生き方を学ぶ。
地域には、文字にすることなく、なくなっていく歴史がたくさんある。世代間のつながりも希薄になり、歴史に空白ができてきている。何とかしたい。―普通に生きている人達が、何を食べ何を考えどう暮らしてきたか、大切にしてきたものが何か、その頃の一番の事件は何か―こんなことを、聞き書きでつないでいくと、身近な小さな歴史ができていく。
人は生きていくうちに、自分たちの歴史に何かを加えなければならない。誰でも伝えることを持っています。
さあ、お年寄りに寄り添って話を聞こう。

「金沢大学聞き書きサークル 星ことば」 https://www.facebook.com/hoshikotoba
「NPO法人 ぽぽぽネット」 http://square.umin.ac.jp/popopo/